先生、動かないで!!逃げると、殺すよ。
(チズ)
お姉ちゃん・・・先生の子供が、私のお腹の中にいるの。
(チズ)
先生はお姉ちゃんが思ってるような人じゃないよ。
お姉ちゃん、先生を置いて逃げて。
(チズ)
チズちゃん・・・・・・
そんなこと言っちゃダメだよ。
チズちゃん!!
チズちゃんに何があったのかは私にはわからない。
でも、私はそのつらいチズちゃんを受け止められるよ。
チズちゃんがつらい想いをしているのなら私にわけて。
もし私が先生と別れることを望むのならそうしてもいい。
でも、人を殺す、なんてことだけは言っちゃダメだよ。
人をうらんだら、その途端に自分も不幸になるよ。
それにその状況になったのは自分にも責任があるんだよ。
たぶんチズちゃんはいろいろな所で少しずつ選択を間違えた。
(チズの姉)
お・・・お姉ちゃん・・・
わたしのジャマをするなら・・・
お姉ちゃんも、こ・・・殺す。
(チズ)
わかった。いいよ。じゃあ、私を殺して。
そのチズちゃんごと、受け止めてあげるから。
(チズの姉)
コエムシっ!!戻して!!戻してっ!!
戻して・・・戻して・・・
も・・・・・・う・・・う・・・
殺せないよぅ・・・・・・
ここまできて・・・・・・
どうしてだよぅ・・・・・・
どうして、わたしは・・・・・・
どうして・・・こんな・・・
(チズ)
あんたっ、戦わない気っ!?
これだけのことをしておいて!!
あんたは償いをするって言ったんだっ!!
戦えっ!!戦えよっ!!
でないと今までの・・・ムダに・・・・・・
みんな、ムダになっちゃうんだよ?
みんなが守ろうとした人たちを、守りなさいよ。
(マチ)
こいつっ!!
(チズ)
じゃああなたは償えるの?
(チズ)
できるよ。
(マチ)
もう、よくわからない。
わたしは何をしたかったんだろう?
何をすればいいんだろう?
でも、そうだ、お姉ちゃんのためなら、戦える。
先生を殺せなかったんだ。
せれぐらいはしないと。
(チズ)
人を殺すこと人を守りこと、
等価で考えてるなんて、
わたしってやっぱりダメなんだろうな。
お姉ちゃんには、かなわない。
(チズ)
わたしは、いつも、いつも、
かんじんなところで、邪魔されて!!
ああ、またほんと、やな、形しちゃって!!
できないって、今さらそんな、逃がすかっ!!
自分の子供を殺すんだ!!もう邪魔させなうから!!
ここが、急所でしょっ!!
(チズ)
キリエくん・・・これ、預かっていて。
(チズ)
わたしこれで、死ぬんだ。仕方ないよね。
わたし、悪い子だし。謝りにいかなくちゃ。
(チズ)
お前、お姉ちゃんの子に生まれれば、よかった、の・・・・・・
(チズ)
なんかイヤだね。慣れてきちゃって。
違うか・・・つらくないように、
マヒしようとしてるのかな。
(アンコ)
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